2017年 10月 27日 ( 1 )

天蓋

永作師僧より 勧進のお願い

院主より、勧進のお願いを致します。

このたび、赤不動明王院では、ご本尊さまである赤不動明王尊の尊剣、
並び護摩壇法具を謹製させて頂く運びとなりました。

不動尊剣は刃渡り80cm、全長1mを越える豪剣であります。

皆様の御厚意を賜われば幸いであります。
これはお願いであり、決して強制ではございません。

ご寄進くださったみなさま方へは、宝剣にて特別祈祷をさせて頂く所存でございます。

金剛山赤不動明王院 院主永作優三輝


↓詳しくはこちらの記事をご覧ください↓
【赤不動明王院】 勧進のお願い


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赤不動明王院 天蓋

密教では天蓋は不可欠な仏具ですが、高価でなかなか入手困難であります。
しかし日本人の叡智は、困難を乗り越えて可能にして来ました。
その結果とは紙天蓋です。



紙天蓋とは、一枚の紙に切れ目を入れ制作した逸品のことです。
一枚の紙に切れ目と折りを加え、切り離される事無く一枚で見事な天蓋が出来上がります。
私も天蓋が買え無い時代、長きに渡り紙天蓋を愛用して来ました。

そして、御幣。
精魂込めて刻みあげた御幣は、魂の憑代です《憑代、よりしろ》

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その昔、紙は貴重品でしたが、木像、鋳造仏は武家や貴族しか持てない高価で貴重な物でした。
その頃に出現したのが、紙に依る細工であります。
そしていつの日か、御幣、紙天蓋と発展を遂げて来たのです。

現在では、誰でも入手可能な仏像、仏具。
いつの日か、紙天蓋や御幣の需要は無くなり現在に至ります。

当院では、忘れ掛けられた文化に焦点を当て、現在、弟子を中心に指導中です。

日本には、紙を使った芸術文化が各地に伝承されております。
日本人の繊細な感性が育んだ文化と言えましょう。

伝承を護り、受け継がれた紙の芸術は世界に冠たるものであると私は考えます。
私は、今後もこの文化の掘り起こしに尽力して行く所存であります。

南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院 院主永作優三輝

紙天蓋については、検索すると個人の方のブログに画像がありましたが、画像をお借りするのは遠慮しました。
そこでYouTubeで検索すると、私の故郷である島根県の神社の動画がありました。
正確には護摩の天蓋とは違いますが、雰囲気を掴んで頂くには良いかと思います。

私はいま、加行で御幣を切っております。
御幣とは、直線や鋭角の切り込みは刃の切れ味が良好であれば、ある程度コツを掴めば切れるものです。
切り込みと切り込みの幅・間隔を計算することで美しいものが作れます。

問題なのは、曲線及び円を刃で切ることにあります。

私は勉強の為、アート作品の切り紙やペーパークラフトの図案などを研究して実際に切ってみました。
またネット上に出ている型紙で練習したリ、画像を印刷してなぞり切りをしたり、図書館で本を借りたり購入したリして勉強しました。

東北地方には、伝承切り紙というものがあります。
上のYouTubeの動画の神社のものは、この伝承切り紙の世界に近いように感じました。

御幣も天蓋も、今では切れる人が少なくなり(伝承切り紙の世界においても同様のようです)、文化として途絶えてしまったものも少なくないと言います。
また神道、仏教の世界では、教えて欲しくても教えて頂けないことも多いらしい…と、必死に資料を探す過程で知りました。

万が一教えて頂けたとしても、自力で再現できるのか。
また再現できたとしても、継続的に自力で作る時間があるのか。
という様々な問題があります。

暇人の私に加行が与えられたのは、その点はうってつけだったのかもしれません。
天下一品の不器用さが仇となっておりますが…。

東北の伝承切り紙―神を宿し神を招く (コロナ・ブックス)

千葉 惣次,大屋 孝雄/平凡社

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ご参考までにどうぞ。




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by masumi-inari | 2017-10-27 06:00 | 赤不動明王院便り