眞澄稲荷日和

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金剛山赤不動明王院 眞澄稲荷社

2017年 09月 08日 ( 1 )

御刀供養

永作師僧より 勧進のお願い

院主より、勧進のお願いを致します。

このたび、赤不動明王院では、ご本尊さまである赤不動明王尊の尊剣、
並び護摩壇法具を謹製させて頂く運びとなりました。

不動尊剣は刃渡り80cm、全長1mを越える豪剣であります。

皆様の御厚意を賜われば幸いであります。
これはお願いであり、決して強制ではございません。

ご寄進くださったみなさま方へは、宝剣にて特別祈祷をさせて頂く所存でございます。

金剛山赤不動明王院 院主永作優三輝


↓詳しくはこちらの記事をご覧ください↓
【赤不動明王院】 勧進のお願い


流石に一流の職人仕事は、見事であります。
あれだけ凄い赤錆が浸透した刀を見事に復元し研ぎ上げる技術力は、日本人の技《修練の賜物》です。

小柄《小刀》は、先が折れダメで有ろうと思って居たが、此れも見事に復元した。
短刀《元服刀》などは錆びの侵食が激しく、それを特殊な方法で錆びの深さを測り、見事に復元してくださいました。

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元服刀

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脇差と小柄

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当院製作の御刀袋と刀掛
御刀袋は玉虫《光に依り色が変わる》

何故そこまで難しい仕事を引き受けたか。
そこには、訳が有りました。
研ぎ師は私の古くからの友人《武術家時代からの》であるが、ここまでの錆びついた刀を研ぐにはかなりのリスクが伴うのです。

①手間だけ掛けても刀がダメだった事がある。
②錆びが深すぎる為、錆びが残り失敗に終わる。
③刀が研ぎに耐えられず、折れてしまう。
④研ぎ代が高価になるので諦める事がある。

その他、様々な要因があります。

【研磨料金一覧】
一般研磨…1寸5,000円
標準修正研磨…一寸6,500円
整形研磨(深錆びや刃毀れが有り、整形が必要な場合)…一寸8,000円
小柄小刀…1本30,000円

1寸=3cm
日本刀研磨工房さまのサイトを引用させて頂きました

しかし今回の依頼者は、真剣に先祖の想いを後世に残したいと考え、家族一丸と成って御刀供養に臨まれ、やっと完了に至りました。

私は帰って来た刀に開眼供養をし、懐かしい家族の元にお帰り頂きました。
今後、この御刀は家族の守り刀と成り、受け継がれて参ります。

依頼者であるご家族がしあわせに成られる事を願い、御祈念する次第であります。

南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院 院主永作優三輝

一流の職人さまの技術、経験はもちろんですが、どんな状態の刀であれ、最高の敬意を表して生まれ変わらせて見せるという職人意識に心からご尊敬申し上げます。

先生がブログを通してお示し下さらなければ、さびた刀をよみがえらせる事の困難さについて知ることはなかったでしょう。
いつも「検証しなさい。情報を鵜呑みにしてはいけない」と口酸っぱく指導いただいておりますが、まさにまた知らざる世界を教えて頂きました。
感謝致します。

私たちは自分の専門外の事については、とかく「専門家に任せておけばきっといい風にしてくれる」等、ぼんやりとしかも無責任に最高最善を期待して丸投げしてしまいがちです。

しかし、それがどれほど専門家に対して無礼な事なのか、よくわかっていません。

どんな世界であれ、その方がプロであればあるほど、感じ、果たそうとする責任は重いと言えます。
出来て当たり前。やってもらえて当たり前。ではないのです。

ただ、プロは困難をありがたい課題として昇華し、自分の経験と実績という味方に変える道を選びます。
私たちはそのプロ意識の恩恵にあずかっていることを忘れてはならないと思います。


刀をよみがえらせることは包丁を研ぐこととは意味が違います。
なぜなら刀には魂があるから。
先祖の想いをもよみがえらせるという使命がそこにはあります。

冴え冴えと輝くこの三振りの刀が、ご依頼者さまとご家族さまを末永くお守りくださることを願ってやみません。

感謝合掌
後藤慈優



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by masumi-inari | 2017-09-08 06:00 | 赤不動明王院便り